当ページでは、インダス文明の都市遺跡の一つ「ロータル遺跡」についてご紹介します。
ロータル遺跡とは?
インド西部のグジャラートで発見されたインダス文明の都市遺跡。
発掘されたのは1954~1963年。
紀元前2600年~1800年頃に機能していたと考えられている。
モヘンジョダロやハラッパー同様に、インダス文明において重要な遺跡の一つ。
インド洋につながるカンバート湾に面し、インダス文明圏の最南端に位置。
ロータル遺跡は「巨大なドック」が特徴的
都市全体がほぼ正方形の厚い周壁に囲まれている。
南東部分は「城塞」があり、穀物蔵や沐浴施設が設けられていた。
「市街地」には、計画的に配された街路に沿って家屋が連なり、ビーズの工房跡や火を用いた祭祀の跡が確認されている。
「市街地」の西側には、墓地があり、男女を合葬した形跡がある。
「市街地」の東側には、レンガ造りで219m×37m、深さ4.5mの巨大なプールような「ドック」がある。
ドックは、近くを流れる運河「サーバルマティー川」と結ばれており、大きな船だまりらしい遺構が発見されたことから、メソポタミアとの交易のための港湾施設ではないかと考えられた。
しかし、構造上無理があるという指摘もあり、貯水槽と考える研究者もいる。
関連:モヘンジョダロ遺跡|ハラッパー遺跡|ドーラビーラー遺跡|インダス文明
ロータル遺跡の見どころは?
代表的なものを3つご紹介します。
ロータル宮殿跡
ロータル遺跡の中でも、最も重要な建造物の1つ。
王宮や官庁、礼拝堂などから成る大規模な建築群。
宮殿内部には、豪華な壁画や装飾品が残されており、当時の栄華を垣間見ることができる。
ロータル城壁跡
ロータル宮殿跡を取り囲む城壁跡は、約8kmにわたって続いている。
城壁には、門や塔、防御施設などが設置されており、当時の防衛力を感じることができる。
ロータル古墳群
約10基の古墳群がある。
古墳の中には、豪華な壁画や装飾品が残されており、当時の宮廷文化を知ることができる。