当ページでは、インダス文明を語る上で重要な「ハラッパー遺跡」についてご紹介します。
もくじ
ハラッパーとは?
紀元前2300~1800年ごろに、インダス川中流のパンジャーブ地方に位置するインダス文明の都市遺跡。
1921年に発掘調査が行われ、その後多くの遺物や建造物が発見されている。
現在では、ハラッパー遺跡は世界遺産に登録されており、多くの観光客が訪れる場所。
ハラッパーの特徴
東西200m、南北400mにおよぶ壮大な城壁の中に、穀倉、浴場、広場、住居跡、祭壇、墓地などがある。
建造物はレンガ造りがメインで、大小の道路によって碁盤目状に区切られている整然とした街並みが特徴。
遺跡からは、精巧な工芸品や装飾品、宗教的な彫刻、印章なども発見されており、インダス文明の文化や社会を知る上で貴重な資料になるものが多い。
ハラッパー遺跡の建造物や遺物は、独特なデザインや構造が特徴で、インダス文明が発展した当時の技術や美学を反映している。
また、遺跡から発見された文字の研究から、インダス文明が独自の文字を持っていたことがわかっており、この文字の解読には今なお課題が残されている。
インダス文明には、インダス川下流の下流域のシンド地方に位置する「モヘンジョダロ」という遺跡もある。
ハラッパーの歴史
ハラッパー遺跡からは、高度な技術を用いた市街計画が示されていることが分かっており、当時の人々が発明したトイレや排水システム、象牙や石器などの工芸品、文明の象徴である印章なども発明していた。
また、女神像や生殖器を模った土偶が多く発掘されており、女性崇拝や生殖儀礼が行われていた可能性が指摘されている。
近くを流れるラーヴィー川が氾濫し、多くの人が濁流に飲み込まれて命を落としたとの見解も。