「高校生になったらアルバイトをして自由に使えるお金を増やしたい」と考えている人も少なくないでしょう。
しかし全日制の高校の多くは、夏休みなどの長期休暇以外はアルバイトを禁止していたり、長期休暇中でもアルバイト許可証を学校に申請しないと校則違反になってしまうことがほとんどです。
一方で通信制高校であれば、アルバイトの規制はほぼありません。
「学業とアルバイトを両立したい」「学生のうちから社会経験を積みたい」「将来就きたい仕事が決まっているのでアルバイトで下積みしたい」と考えている場合は、通信制高校を利用すると可能です。
通信制高校ならアルバイトができる
冒頭でも触れたように、通信制高校はアルバイトの制限がない学校がほとんどです。
全日制高校では校則でアルバイトが認められていなかったり、認められていたとしても普段は朝から授業が詰まっているので土日に行うか、平日の夕方から夜にかけての時間帯に限られてしまいます。
通信制高校は自宅学習が主になるため、勉強とアルバイトの時間配分を考えれば両立することは大いに可能です。
昼間の時間を上手に活用すれば、10代の学生でも健全に働ける職場の選択肢も広がります。
アルバイトの採用条件を16歳以上に設定している場所も多いですが、その場合中学校を卒業したばかりの15歳は誕生日を迎えるまでアルバイトができないのでしょうか?
労働基準法によれば「児童が満15歳に達した日以降の最初の3月31日が終了するまでこれを使用してはならない」となっているので、年齢的に15歳であっても中学校を卒業した年の4月1日以降であれば働けるということになります。
しかしアルバイトのお店によっては条件が異なる可能性もあるので、採用担当者に問い合わせをしておくと安心です。
通信制高校の学生はアルバイトに採用されやすい?
アルバイトを雇う側の立場としては、時間の融通が利かせやすい人を求めています。
通信制の高校に通っている生徒は全日制の生徒よりも時間の都合がつけられる人が多いので、採用する企業も働いてもらいやすいのです。
履歴書で通信制高校って書いたら、印象良くないですか?
通信制高校に在学していることや通信制高校の卒業生であることを負い目に感じたり、進学や就職に不利なのでは?と心配する人も少なくないようですが、実際はそんなこともありません。
むしろ通信制高校に通っていることが有利に働くこともありますし、同じく通信制卒業の社員さんや先輩がいた場合には日頃の悩みに対して相談に乗ってくれたりと校内よりも知れる情報が多いこともあります。
通信制高校の学生がアルバイトをするメリットと主な理由
学費を稼ぐことができる
金銭的な理由によって以前在籍していた高校を中退したり、高校進学そのものを一度は諦めた人もいます。
学校にもよりますが、通信制高校は全日制と比較して学費が安いのでアルバイトをしながら学費を自分で工面することもできます。
将来就きたい仕事に活かすことができる
通信制高校の生徒の中には卒業時に就きたい仕事が決まっている生徒も珍しくありません。
そのため在学中から、興味のある職種でアルバイトをすることでお金を稼ぎながら知識や経験を得ることもできます。
在学中のアルバイトやインターン経験を生かして、卒業後に即戦力として働けるスキルを身につけることもできます。
社会勉強になる
アルバイトを通じて、社会で必要なマナーやルールを学ぶことができます。
また校外の人と交流を持つことで、新たな興味関心が広がったり知見が広がることにも繋がります。
特に接客業などを行うと、対面で相手が望んでいることを感じやすくなったり、円滑なコミュニケーション能力が育まれるので、進学や就職試験の面接等にも役立ちます。
通信制高校の学生がアルバイトをするデメリットと注意点
学業よりもアルバイト中心の生活になってしまう
校外の人と関わって、楽しみながらお金を稼げるようになるとついついアルバイトにのめり込んでしまい、学業が疎かになってしまいます。
通信制高校は留年という制度がないので、自分でしっかり計画を立てて取り組まなくては単位の習得もできず卒業できないまま時間だけが過ぎてしまいます。
学生である以上、生活のメインは学業ですので、一生懸命取り組むあまりアルバイトの目的を見失わないように注意しましょう。
卒業後にフリーターになってしまう
恵まれた職場関係や労働条件でアルバイトをしていると、在籍期間も長くなり仕事にも慣れたり信用してもらいやすく居心地が良くなります。
職場の人から「卒業してもウチで働いてほしい」と頼まれて、そのままアルバイト店員として残り続けるケースもあります。
フリーターでいることが悪いことだとは言いませんが、慣れ親しんだ場所だからという理由で安易に決めてしまったり、本来目指していたはずの就職試験などから逃げてしまわないように自分の将来と向き合いましょう。
働くのであれば正社員となれる場所を見つけることが、将来の安心にも繋がります。
通信制高校のアルバイト事情まとめ
今回は通信制高校のアルバイト事情をテーマに、アルバイトをする理由や注意点とメリットデメリットについてまとめました。
通信制高校は時間を有効に使えば、学業とやりたいことを両立して有意義な学生時代を過ごすことができます。
しかしどれだけその期間が楽しくて充実しようが、途中でやめてしまえば最終学歴は中卒になってしまいます。
若いうちにいろんなことに挑戦してみることは素晴らしいことですが、通信制高校を選んだ理由と本来の目的は意失わず、自分の決めた期間で卒業できるように意思を持って取り組んでみてください。