自由な校風や校則、学業と夢の両立が可能として近年進学先への注目が集まる通信制高校ですが、実際には通信制高校とはどのような学校なのでしょうか?
この記事を書いている筆者は全日制高校の卒業ですが、前職が高校教師だったので毎年何人か通信制や定時制の高校への転入をする生徒を見てきました。
そこで今回は通信制高校に通っていた人に聞く「通信制高校あるある」をまとめました。
気になる通信制高校の実態はどんなものでしょうか?
通信制高校あるある10選
あるあるその1:曜日感覚が失われる
通信制高校の特徴の一つは、学校に登校せずに自宅学習ができることです。
そのため曜日感覚がなくなるという生徒も少なくないようです。
次の登校日を忘れがちになってしまうので、スケジュール管理をしっかり行いましょう。
あるあるその2:バイトに熱中しちゃう
学校に登校せずに自宅学習ができるということは、空いた時間にアルバイトをすることも可能です。
学校で学ぶこととは違う社会勉強になって働く楽しみを感じながらお金を稼ぐことができ、熱中してしまう人も多いようです。
中には学費を自分で稼いでいる生徒もいますが、お金を稼ぐことに夢中になりすぎて学業が疎かになってしまう例もあります。
何をやるのも自由ですが、双方に支障がないようにバランスを大事にしましょう。
あるあるその3:年齢の違う友達
通信制高校には年齢制限がないのが特徴なので、多くの年齢層の方が通っています。
そのため全日制家庭の学校で顔を合わす同級生はほとんどが同い年ですが、通信制高校で出会う友達は年齢がバラバラです。
あるあるその4:事情に深入りしない距離感
年齢が様々ということは、事情も様々。
中卒者、中退者、不登校、既婚者、専業主婦など現在の状況はどうであれ、今このタイミングで高卒資格を目指して人が集まってきます。
「なんでこの学校きたの?」とか「前の学校でどうだったの?」など個人の事情に深入りしすぎない距離感があります。
あるあるその5:制服への憧れと葛藤
通信制高校は学校によって制服が指定されている場合と、服装の指定がない場合があります。
指定のある学校では、着る人によってはコスプレっぽくなってしまうという葛藤を抱える一方で、制服がなければないで制服への憧れを持つ生徒も多いようです。
あるあるその6:仕事着で学校来る
服装の指定がない学校の場合、すでに働いている人などは仕事着のまま学校へ登校したりもします。
職種も様々なので、友人の体験談を聞けたり意外な一面を見れたりすることもあります。
あるあるその7:登校日なのに生徒が少ない
登校日に学校に行ってみると、全然人がいないなんてこともしばしば。
理由も寝坊、化粧がめんどくさい、急にバイトが入ったなど生徒都合のものも多数見受けられます。
自由な校風である分、自己管理ができないとズルズルと楽な道に流されてしまいそうですね。
あるあるその8:先生との距離が縮めやすく頼りになる
通信制高校は自由な校風のため、校則も全日制のように細かくありません。
法に触れるようなことをしていなければ、髪を染めてこようが、鼻にピアスが開いていようが問題ありません。
20歳を超えていれば、口内の喫煙スペースでタバコを吸うこともできます。
その影響もあってか、校則面で細かいことを言う先生もいないので距離が縮まりやすく、頼りになると感じる先生も多いようです。
生徒の悩みや疑問に向き合おうとしてくれたり、カウンセラーの資格を取得している先生も多いので、精神的に追い込まれている人などの心の支えにもなってくれます。
あるあるその9:テストの難易度
履修した科目の単位取得を認定するためにテストが行われますが、基本的には普段のレポートで学習した内容がそのままの形で出題されることが多いようです。
学校によっては出題範囲を細かく教えてくれたり、教科書の持ち込みが可能な場合もあります。
基本的なレポートをきちんとこなしていれば、難易度はそこまで高くないので高校卒業資格も取得しやすくなります。
あるあるその10:留年はないのに退学率も高い
通信制高校の多くは学年制ではなく単位制を用いているので、学校に通えなかったり、単位が習得できなくても留年になることはありません。
卒業には最低でも3年間の在籍が必要になりますが、3年以上かけて卒業することももちろん可能です。
しかしながら、自分自身で目標や期限を決めないといつまでも卒業できないまま時間だけがすぎていきます。
全日制より自由な校風でありながら、全日制よりも中退率は高いと言われているのです。
通信制高校あるあるまとめ
今回は、体験者に聞いた「通信制高校あるある」についてをまとめました。
生徒の自主性を重んずる、個性を生かす、学業とやりたいことの両立など耳障りのいい言葉が並び注目を集めていますが、現状は自分で自分を律して自己管理ができないと難しいようです。
とはいえ、通信制高校の特徴を活かして高校卒業資格を取得しながら、夢に向かって頑張っている人や夢を叶えた人ももちろんいます。
どんな環境に入っても、他人や環境のせいにせずに自分でしっかり計画通りに取り組んでいく力が大切だと思います。