高校を中退した人の選択肢としての通信制高校

高校を中退した人の選択肢としての通信制高校

文部科学省の発表によりますと、年間およそ5万人が高等学校を中退しています。

やむを得ない事情を含めて、いろんな理由があって退学を選択しているかとは思いますが、中退した後のことが不安であったり、中退したけど何をしていいかわからない人も多いです。

この記事ではそのような方へ向けて、通信制高校という選択肢を考えてもらうために書きました。

もくじ

高校を中退するデメリット

進学や資格の取得に壁がある

高等学校を中退した後に、再度人生を考えた際に専門学校や大学に進んで学びたいと思うことがあるかもしれません。

しかし専門学校や大学の募集要項には「高等学校卒業かそれと同等の資格」と書かれている場合が多く、高等学校を退学したままの状態では受験することもできません。

こう言った学校へ進学するためには、再度高等学校へ入り直して卒業するか、独自で「高卒認定資格」を取得する必要があります。

就職の選択肢や待遇に差がある

「学歴は関係ない」と言いながらも、まだまだ学歴による差を感じるのが中卒か高卒かの違いです。

応募条件を高卒以上にしている企業は、大学や専門学校ほどではないものの、やはり中卒者が選べる範囲は狭いと言えます。

また中卒で入社ができたとしても、高卒者とは給与や昇給の面で差がつけられることも珍しくありません。

友人関係が疎遠になる可能性がある

高校を中退すると同級生や先生と顔を合わす機会が極端に減ってしまうので、人間関係に変化が出る場合があります。

もちろん生活が変わろうと変わらない友人関係もありますが、特に多感な中高生の時期の場合、全く異なる生活をしている相手のことがプレッシャーになったり会話が合わなくなって、自分から会いにくくなってしまうケースも考えられます。

高校を中退した人が通信制高校へ通うメリット

高校を中退した人におすすめしたい選択肢の一つが「通信制高校」です。

進学がしやすくなる

通信制高校の全課程を修了すると、全日制・定時制同様に高等学校卒業資格が得られます。

高卒資格があれば受験できる学校の選択肢が増え、将来の選択肢も広がります。

通信制高校と言っても全く学校に通わないわけではなく、登校日に先生に相談したり直接指導してもらうことも可能です。

進学や資格取得の際に悩みや疑問を解決できますし、自分に合った進学先を見つけることもできます。

関連:通信制高校卒業要件は3つだけ【在籍期間・74単位取得・特別活動30単位】

就職が有利になる

通信制高校卒業だからと言って、他の高校と差があるわけではありません。

履歴書にかける最終学歴が「高卒」になるので、中卒者や退学者には受けられなかった企業の面接を受けられるようになります。

また通信制高校には技能連携制度と呼ばれるものがあり、学校に通いながら就職に役立つ資格やスキルを身につけて卒業していく人もいます。

関連:通信制高校へ入学したら人生終わりは本当か?高等教育の重要性と合わせて解説

学業以外の取り組みと両立ができる

通信制高校は全日制や定時制にはない自由度の高さで、学業以外のことでも生徒を手厚くサポートしてくれます。

入学や転入の時期もあまり限定的ではなく、学力試験は現時点の学力を把握するためのものであって、学力の優劣で合格不合格が決まるわけではありません。

自分のペースで学びながら夢に向かって頑張りたい人にとっては最適な環境と言えます。

関連:通信制高校は甘えですか?全日制の学校に行きたくないと感じている君へ

通信制高校には退学者以外にもいろんな人がいる

精神的・身体的理由で学校に通えない人

「人と会うのが辛い」「集団行動が苦手」「持病を抱えており欠席が多い」などと言った理由から通信制高校を選ぶ生徒も多いです。

通信制高校の勉強は自宅学習が主になるので、人と会ったり学校に通わなくても自分のペースで学習が進められます。

関連:通信制高校での勉強方法を解説!全日制との違いや特徴は?

経済的理由で全日制に通えない人

通信制高校の学習スタイルを活かして、仕事と高校生活を両立している人もいます。

時間を有効活用しやすいので、学費を稼ぎながら無理なく卒業を目指すことも可能です。

関連:通信制高校なら自由!アルバイトと学業を両立して高卒資格取得を目指す

勉強が苦手な人

中学校の内容でつまづいており学習が理解できない人、集団のペースについていくのが大変な人なども通信制高校なら自分のペースで学習が進められるので最適と言えます。

またスクーリングと呼ばれる登校日には、先生に直接指導をしてもらうこともできますし、わからない部分に戻って丁寧に解説をしてくれるので大人数指導ではできない細やかな指導が特徴です。

ただしあくまで学習のペースは自分で考える必要があるので、学習習慣を身につけることは重要です。

関連:通信制高校での失敗は勉強ができないことではなくしないこと

スポーツやタレント活動を行っている人

練習時間が長く、特殊な施設環境を要するフィギュアスケートやゴルフといったスポーツを始め、最近ではサッカーや野球などのメジャースポーツでもプロとして活躍することを視野に入れて練習量を確保しながら、通信制高校で高等学校卒業を目指す人もいます。

またタレントなど芸能活動との両立にも向いており、全日制ではできない活動との両立をしている人も大勢います。

再挑戦している人

さまざまな理由や事情から高校進学を一度は諦めた人、退学してから時間が空いたけど再挑戦している人などもいます。

全日制高校の場合は同世代の人たちが大部分を占めますが、通信制高校に通う人の年齢層は広いのでちがった交友関係や学びを得ることもできます。

まとめ

今回は高校を中退した人向けに、選択肢の一つとして通信制高校をお勧めする記事を書きました。

高等学校を卒業したかしていないかで、その後の人生が大きく変わる可能性があります。

高校を中退しようと思っているけどその先の人生が不安な人、中退したけどこれからどうしていいかわからない人は、是非一度通信制高校について調べてみてください。

きっとあなたにぴったりの学校が見つかるはずです。

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