中学生の最後にして最大のイベントである高校受験。
勉強しなきゃと思っていても、部活動や学校行事も3年生になると中学最後なのでそこにかける気持ちも大きくなります。
そこで今回は、高校受験のための勉強はいつから始めるべきなのか?という疑問に対して、失敗しないための勉強の進め方とセットで解説していきます。
受験を意識し始めた中学生や、親御さん向けとなっています。
高校受験の勉強はいつから始めるべきか
受験以外にもやるべきことがたくさんある中学生活。
その中で受験勉強は、いつから始めたらいいのでしょうか?
早ければ早いほどいい
結論としては、早ければ早い方がいい!ということが言えます。
「何をそんな当たり前のことを堂々と…」という声が聞こえてきそうなほど、普通のことを言ってしまいました。
しかしなぜあえて書いたかというと、高校入試の問題のほとんどは、1・2年生で学士した内容を中心に出されることがほとんどだからです。
そのため受験を控えた3年生になってからではなく、1・2年生のうちに習ったことをしっかりと習得しておくことが重要となります。
各学年で習うことをしっかり理解しておけば、校内の定期試験の成績も上昇し、学力以外と同じように重視される内申点にも大きな影響が出ます。
また難関私立の受験などは、応用問題や複雑な問題への対応力が求められますので、難易度の高い高校受験を考えている場合は3年生になった時期には基礎学習に時間を費やしていられません。
しかし、だからと言って、1年生の頃から複雑な問題に挑戦させたり、受験以外のことを考えないように押し付けてもモチベーションの維持は難しくなってしまいます。
受験は確かに大事ですが、受験以外に大切なことも学校生活にはたくさんあります。
以下では、学年ごとにどういったことを重要視して勉強に取り組むべきかをまとめました。
1年生
1年生のうちは、本格的に受験勉強を開始するというよりも基礎学力の定着と学習習慣を身につけておくことが優先と言えます。
1年生の時点でわからないことが山積みになってしまうと、2年生以降で学習意欲の低下にも影響してしまいます。
授業で習ったことを確実に習得しつつ、学校生活に慣れていくといいでしょう。
2年生
2年生になると部活動で中心となる生徒も増えてきます。
学校生活にも慣れて楽しみ方も広がってくる分、家に帰ると疲れてすぐ寝てしまい勉強と学校生活のバランスが崩れやすくなります。
2年生で習う内容は受験にも多く出題されやすいので、1年生の時同様に授業で習った範囲を確実に抑えていくようにしましょう。
わからない問題が増えたり、1年生の時の内容が曖昧になってしまった場合は、2年生のうちに解決しておくと本格的に受験勉強がスタートしてから楽になります。
3年生
中学校生活の集大成となる最後の年です。
部活動や体育祭、合唱コンクールなどさまざまな行事に取り組む熱意や時間も増えてきます。
一方で、目を逸らすことができない高校受験を控えた一年です。
3年生になってすぐの頃に、明確な志望校の目標を持ってくことで定期テストの具体的な目標なども定めやすくなります。
いろんなイベントがあって忙しくなりますが、夏休みいっぱいを目処に1・2年生で習う内容の総復習をしておきましょう。
夏休み明けは、それぞれの志望校に合わせて過去問を解いたり、応用問題への対応力を高めていく時期になります。
部活動が終わってからでもいい
中には、部活動を特に一生懸命取り組んでいる生徒さんもいらっしゃいます。
「部活動を引退するまでは、受験のことは考えられない」といった場合は、部活動を引退した後にスムーズに受験勉強に移行できる準備をしておきましょう。
何かに熱中できるということは、熱中できる方向を変えるだけなので一生懸命部活動に取り組んできた経験が財産になります。
しかし3年生で部活動を引退する時期に基礎学力や学習習慣が身に付いていないと、学習意欲や継続力にはつながりません。
引退前から普段の授業を集中して取り組む、休みの日は少しでも勉強する時間を設ける、引退後は塾や予備校に通う準備などできることをできる範囲で勧めておきましょう。
部活動が終わるまで何もやらないというのは、リスクが高すぎます。
高校受験で失敗しないための勉強の進め方
ここからは高校受験で失敗しないための、具体的な勉強の進め方について解説します。
明確な目標を持つ
まずは明確な目標を持ちましょう。
特に下級生のうちは、現時点での成績や学力に囚われることなく「行きたい」と思えた学校を志望校に見据えておくことが重要です。
その目標に向かって努力をしつつ、3年生になる春頃から自分の学力と合格に必要な学力の差を見つめ、埋めていくために必要なことを積み重ねていきましょう。
学校の授業を大事にする
既述の通りですが、難関高意外は基本的には1・2年生頃に学習した内容を中心に出題されます。
そのため、普段の授業をしっかりと受けて内容を理解していけば、それだけで基礎学力を身につけることも可能です。
また「わからないこと」を授業中や、担当の先生に質問することで解決しておけば自宅学習も自ずと捗ります。
塾で習う内容が特別な内容ではありません。
まずは授業をしっかり受けて学力と勉強習慣を身につけましょう。
苦手科目を放置しない
勉強がイヤになったり、集中できなくなる原因のほとんどが「わからないこと」が増えていくからです。
得意不得意科目は人それぞれありますし、苦手を克服するよりも得意なことを伸ばせという声も聞こえてきます。
しかし不得意科目を見て見ぬ振りはできません。
わからないなと思った時点で疑問を解消しておけば、大きな障害にはなりません。
苦手を放置してしまうと「もっと苦手」になってしまいます。
問題集は一途に
取り組んでいる問題集が捗らなくなったり、勉強のペースが落ちた時に本屋さんなどで違うテキストを見るととても輝いて見えます。
「もしかしたらこのテキストをやれば成績が伸びるかも」と思うことがあるかもしれませんが、残念ながら錯覚です。
数字や言葉が変わるだけで基本的なことは変わりません。
問題集はあれこれ手をつけるよりも、決めた一冊を繰り返し取り組む方が学力も定着します。
集中できる環境を見つける
勉強をするための時間があっても、環境が整っていなくては効率的な勉強ができません。
集中できる環境は、自宅の部屋、学校、図書館、塾の自習室、カフェなど人ぞれぞれだと思いますので、自分が一番落ち着いて勉強できる空間を見つけましょう。
ちなみに、塾に通うのも集中して勉強する環境を整える手段の一つだったりします。
学校とは違う教え方で疑問が解決したり、受験テクニックが学べるかもしれませんが、一方で一緒に通っている友達と自習室でダラダラしてしまうなども起こります。
塾に通って満足しないように、自分で集中できる環境を整えていきましょう。
息抜きも大切に
最後になりますが、息抜きもしっかりしましょう。
成績が伸び悩んでいる、受験日が迫っているからと言って無理は禁物です。
休憩を取る際のコツとして、事前に休憩時間と休憩時間にやることを決めておくのもおすすめです。
例えば「英語を1時間勉強したら10分休憩の間に好きなアイドルの動画を見る」などのようにより具体的に決めておくのです。
こうすることで決めた時間はマンガを読もうが、スマートフォンを触ろうが自由です。
ただし決めたこと以外はやりませんし、休憩時間も守ります。
勉強と休憩のメリハリをつけることで、マネージメント能力も向上していきます。
まとめ
今回は、高校受験の勉強はいつから始めるべきか?という疑問に対して、具体的な勉強方法と各年時ごとの勉強の進め方について解説をしました。
受験勉強は早ければ早い方がいいですが、学校行事や取り組んでいる活動と合わせてバランスをとりながら無理せずに進めていきましょう。
本格的な受験勉強は3年生になってからでも間に合いますが、基礎学力と学習習慣の定着は早い時期から身につけておいて損はありません。
ご自身の志望校に向けて頑張りましょう。